【開催報告】令和8年度 中性子産業利用報告会
中性子科学センター 野間敬
令和8年度中性子産業利用報告会が、2026年7月16日(木)13:00~17:45、17日(金)9:30~17:25の2日間にわたり、秋葉原コンベンションホールにて開催されました。
本報告会はJ-PARCセンター、JRR-3、(一財)総合科学研究機構(CROSS)、茨城県、東京大学物性研究所、中性子産業利用推進協議会の6機関が共同で主催し、産業界からの要望(中性子・ミュオンで何が分かるのか、どう使えるのか知りたい)に応え、産業界の「見たいもの」とのマッチングを図ることを目的としています。
講演の様子はオンラインで配信されました。参加者は現地284名、オンライン149名で、昨年度を上回る参加者数となりました。
報告会1日目(7月16日)は、J-PARCセンター長の小林隆氏、JAEA原子力科学研究所長の前田敏克氏、文部科学省科学技術・学術政策局長の西條正明氏の挨拶に続き、セッション1(産業利用の現状と施設報告)、特別講演Ⅰ「量子ビームが支えるモノづくり―トヨタグループにおける産業利用60年の歩み―(志満津孝氏・豊田中央研究所)」、セッション2(施設高度化および計測・解析技術)、セッション3(エネルギー材料)の講演が行われました。
2日目(7月17日)は、特別講演Ⅱ「水素科学技術の将来展望―材料開発からAI活用まで―(折茂慎一氏・東北大学)」に続いて、セッション4(有機・高分子材料)、セッション5(生命医療)、セッション6(金属・磁性材料)、セッション7(機械部品)の講演が行われました。午後にはポスターセッションが行われ、74枚のポスターが発表されました。
2日間の延べ講演数が24件、活発な質疑応答により会場は大いに盛り上がりました。
最後にCROSS理事長の金谷利治氏の挨拶により今年の報告会は締め括られました。
その挨拶の中で、次のような言葉がありました。「産業利用にはいろいろな切り口があることが分かりました。産業利用の評価は難しいが、多軸の評価が重要であると感じました」
こうした多角的な議論をさらに深める場となるよう、次回も充実したプログラムの編成を目指します。
なお次回は、2027年7月15日(木)~16日(金)に開催を予定しています。


