実習前半では、生体内酵素のモデル錯体として合成した、ヒドロトリス(3,5-ジイソプロピル-1-ピラゾリル)ボレート(Tp)配位子のニッケル錯体のNMR試料を準備しました。また、事前に測定した赤外分光および紫外可視吸収分光データを確認しながら、NMRの実験条件を決定しました。実習後半では、NMR測定装置を用いた実際の測定および得られたスペクトルの詳細な解析プロセスの習得に取り組みました。不対電子を有する錯体において、NMRのピーク位置(シフト量)と単結晶構造解析データから算出したNi-メチル基間の距離との間に正の相関がみられることを見出し、金属の磁気がNMRスペクトルに与える影響について深い考察を行いました。