- このイベントは終了しました。
<4/4開催決定(2/10開催延期分)>
第5回 放射光・中性子の連携利用に向けた合同研修会「小角散乱測定研修会」
2022-4-4 (月) 09:00
イベント ナビゲーション
概要
「量子ビーム」と呼ばれる放射光、中性子の共同利用実験の普及により、これらを連携的に利用した研究が産業分野でも広がってきています。この量子ビーム連携利用の産業利用成果の拡大・深化を促進するためには量子ビームそれぞれの特徴の把握が重要です。今回、量子ビーム施設の産業利用ユーザーの方に実習を通して放射光、中性子それぞれの測定技術の特徴を把握していただくことで、効果的な連携的利用方法の検討の一助とすることを目的とした施設横断合同研修会を開催します。本研修会は、施設横断的な利用促進と人材育成並びに標準化活動の一環として、総合科学研究機構(CROSS)と高輝度光科学研究センター(JASRI)が協力して実施します。今回は、小角散乱測定によるメゾスコピックなサイズ領域の構造評価技術をテーマとし、SPring-8産業利用IビームラインBL19B2において「小角X線散乱(SAXS)測定」、J-PARC MLF中性子小角・広角散乱装置BL15(大観)「小角中性子散乱(SANS)測定」の測定実習を行う予定です。X線、中性線は、物質の構造に依存して同様の回折・散乱を起こすが、各原子に対する散乱能の違いにより、得られる情報は異なります。本研修会では、X線、中性線の特徴を生かしたSAXS、SANS連携利用による構造解析の利点を、実際の測定を通じて参加者に理解していただくことを目的としています。
【SPring-8:小角散乱測定研修会】
BL19B2に設置されている2次元検出器(PILATUS2M)を用いた小角X線散乱測定装置は、カメラ長0.7–3 mのSAXSカメラのレイアウトと、カメラ長40 mの極小角X線散乱(USAXS)カメラのレイアウトを選択でき、これらを組み合わせることによって、非常に広いqレンジの測定を行うことができることを特徴としています。これにより数nmから数100 nmまで非常に幅の広いサイズレンジの構造体(析出物、界面活性剤会合構造、等)の評価が可能です。さらに、ロボットの導入による試料交換の自動化を行ない、高能率な測定を実現しており、放射光実験の経験がない方でも簡単に高品質のデータを取得することができます。実習については、SAXSのセットアップでの測定を予定していますが、参加者の希望に応じ、USAXSのセットアップを追加することも検討します。
【J-PARC MLF:小角中性子散乱測定】
J-PARC MLFのBL15(大観)では、白色中性子ビーム(波長範囲:0.7~7.8Å)を飛行時間法で解析します。また、小角、中角、高角、背面と4つの位置に大面積の検出器(例えば小角検出器2.1×2.1㎡)で散乱中性子を検出することで、3桁以上のqレンジを満遍なく一度に測定することができます。この特徴を活かし、バイオ・ソフトマター、金属、磁性体等の様々な物質の階層構造解析が行われています。実習では、この特徴に加え、中性子の特徴である同位体置換による「コントラスト変調法」を活用した実験などを行う予定です。
*過去の合同研修会については、こちらをご覧ください。対象者
放射光、中性子を連携的に利用した小角散乱実験を検討中の方
※今回の参加募集は、SPring-8(放射光)及びJ-PARC MLF(中性子)で開催する両研修会に参加出来る方
募集定員
4グループ(予定)、1グループ3名以内
プログラム
———【 SPring-8 小角散乱測定研修会 】———
開催日時:
2021年10月4日(月)9:00 ~20:00又は24:00(実習完了次第終了)
※ビームタイム日程調整により、開催日変更の可能性あり
開催会場:
大型放射光施設 SPring-8 (〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1)
http://www.spring8.or.jp/ja/about_us/access/
講義・実習場所:
SPring-8中央管理棟、上坪記念講堂、蓄積リング棟 BL19B2http://www.spring8.or.jp/ja/about_us/access/campus_map/
プログラム≪ SAXS ≫ | |
---|---|
9:00〜10:30 | 各自ユーザー手続き |
10:30〜12:00 | 講義:京都大学 竹中 幹人 「小角散乱測定と解析法」 |
12:00~13:00 | 【 昼食 】 |
13:00〜15:00 | ビームラインの紹介 全自動サンプル交換・測定システムのデモンストレーション運転 |
15:00〜20:00 | 参加者持込みサンプルを用いた測定実習(SAXS)(各グループ最大10サンプル、 1時間程度) 実験条件:X線エネルギー 18 keV(変更もあり)、カメラ長約3 m, q = 0.06~3.2 nm-1 |
≪ 以降はUSAXS測定を行う場合 ≫ | |
20:00〜22:00 | セットアップ変更(SAXS→USAXS) |
22:00〜 | 参加者持込みサンプルを用いた測定実習(USAXS) 実験条件:X線エネルギー 18 keV(変更もあり)、カメラ長約40 m, q = 0.005~0.19 nm-1 |
問合せ先 :
◆実習担当:内容・試料等に関すること
(公財)高輝度光科学研究センター
産業利用・産学連携推進室 佐藤 眞直 E-mail:msato[at]spring8.or.jp
回折・散乱推進室 筒井 智嗣 E-mail:satoshi[at]spring8.or.jp
◆事務担当:参加登録等に関すること
(公財)高輝度光科学研究センター
利用推進部 普及情報課 濱本美和子 E-mail:jasri-event[at]spring8.or.jp
※[at]を”@”に置き換えてください。
———【 J-PARC MLF 小角中性子散乱測定研修会 】———
開催日時:
2022年2月10日(木) 9:00 ~(実習完了次第終了)
※予備日(2月11日(金))
2022年4月4日(月) 9:00 ~(実習完了次第終了)
※予備日(4月5日(火))
※実習(1日予定)の他、JRR-3施設見学(半日予定)も計画中
開催会場:
J-PARC 物質・生命科学実験施設(MLF) (〒319-1195 茨城県那珂郡東海村大字白方2番地4)https://mlfinfo.jp/ja/access.html
いばらき量子ビーム研究センター(IQBRC)(〒319-1106 茨城県那珂郡東海村白方162-1)
https://neutron.cross.or.jp/ja/access/
講義・実習場所:
いばらき量子ビーム研究センター(IQBRC)、J-PARC MLF 中性子小角・広角散乱装置「大観」(BL15)
https://j-parc.jp/images/J-PARC_guide.pdf
プログラム≪ SANS ≫ | |
---|---|
9:00〜10:30 | 各自ユーザー手続き |
10:30〜12:00 | 中性子散乱、および装置の紹介 |
12:00~13:00 | 【 昼食 】 |
13:00〜 | 参加者持込みサンプルを用いた測定実習(SANS)
10連の試料交換機を利用した測定 測定q範囲: 0.05~100 nm-1 *測定試料条件については、事前に実習担当者と協議して決定させていただきます。 |
問合せ先 :
◆実習担当:内容・試料等に関すること
(一財)総合科学研究機構 中性子科学センター
産学連携推進室 岩瀬 裕希 E-mail:h_iwase[at]cross.or.jp
産学連携推進室 宮﨑 司 E-mail:t_miyazaki[at]cross.or.jp
◆事務担当:参加登録等に関すること
(一財)総合科学研究機構 中性子科学センター
利用推進部 石川 知子 E-mail:suishin-event[at]cross.or.jp
大内 薫
※[at]を”@”に置き換えてください。
注意事項
ユーザー持込試料
1. SPring-8での研修会持込試料について
・ 測定に使用するX線のエネルギー(18 keV)で試料の透過率が約30%以上
(試料厚みの参考値:鉄の場合 約100 μm以下、Siの場合 約2 mm、水の場合 約2 cm以下)
・ 持込試料は1グループ最大10個(厳守)
・ 安全、法規上問題のないもの
・ 汚染、破損、紛失しても構わないもの
・ 他参加者の目にふれても構わないもの
※ 試料の保持方法は35 mmスライドマウントを用います。スライドマウントへの取り付け方は試料形態によって変わりますので、
申込受付後、ご相談させて頂きます。
※ ご希望の試料の形態が、スライドマウントを用いた保持が困難であると判断した場合、ご遠慮いただく可能性があります。
※ 持込みサンプルに関するホルダー(35 mmスライドマウント)等消耗品は、参加者負担となります。
3. J-PARC MLFでの研修会持込試料について
・別途実習担当者と打ち合わせをし、決めさせて頂きます。
その他の注意事項
- 本研修会の参加には、SPring-8ユーザー登録、J-PARCユーザー登録、放射線業務従事者登録等の諸手続きが完了されていることが必要となります。 また、持ち込み希望サンプルについては、安全管理室審査の手続きが必要となります。手続きに関するご案内は、参加受付後、ご連絡させていただきます。
- 学生の方は「学生保険」等に加入していることが必要となります。
- 参加者への連絡等は、すべてe-mailで行います。参加の手続きにはオンライン登録や書類のダウンロードが必要となります。
インターネットに接続できる環境をご用意ください。 - 研修会への参加は、無料です。
- 研修会参加者への旅費支給等はございません。
- 参加申込者多数の場合の調整は、当方に一任願います。
- 参加者多数の場合は、締切日以前に募集を終了することがあります。
参加申し込み
次の参加申し込みフォームからお申し込み下さい。
参加申込を締め切りました。
*参加費無料。*ただし、参加申込多数の場合、締切前に受付を終了させていただくことがございます。お早めにお申し込みください。
*申込み受付後、受付通知メールを送付させて頂きます。受付通知メールが届かない場合は、
研修会事務局<suishin-event[at]cross.or.jp>までご連絡ください。
注1)新型コロナウイルス感染状況により、オンライン等による開催変更の可能性がございます。
その決定につきましては、当該ホームページ等でお知らせさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。
注2)スタッフにより研修会当日に写真撮影を行わせていただきます。
広報活動のため、研修会当日の写真(会場スクリーンや参加者の姿が写っているものを含みます)をホームページ等に
使用させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
注3)参加申し込みフォームよりお申し込みできない場合は、こちらの「参加申し込み書」にご記入の上、
研修会事務局<suishin-event[at]cross.or.jp>までメールにてお申込みください。
※[at]を”@”に置き換えてください。
運営組織
主催
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
(一財)総合科学研究機構(CROSS)
共催
JRR-3ユーザーズオフィス(予定)
研修会事務局 連絡先
(一財)総合科学研究機構 中性子科学センター 利用推進部
石川 知子・大内 薫
E-mail:suishin-event[at]cross.or.jp ※[at]を”@”に置き換えてください。
TEL:029-219-5300
FAX:029-219-5311