CIAE一行がJ-PARC、JRR-3をご視察

2012.04.11

CIAE一行がJ-PARC、JRR-3をご視察

2012年4月11日

2012年4月9、10日にCIAE(中国原子能科学研究院)のC.Zhang副理事長を含む5名の訪問団がJ-PARC、JRR-3の視察のため来日されました。今回の訪問団はCROSS東海がホストとして初めて海外から受け入れた訪問団になります。

初日は永宮J-PARCセンター長、池田J-PARC副センター長、新井MLFディビジョン長が、それぞれJ-PARC全体と東日本大震災での被害状況また復旧状況、J-PARCの共用利用の課題選定の仕組み、MLFの中性子・ミュオンの研究活動などを紹介し、加倉井量子ビーム応用研究部門長がJRR-3の現状と共同利用プログラムの紹介を、藤井CROSS東海センター長がCROSSの役割とJ-PARCとの関係を紹介しました。


ディスカッションの様子
永宮J-PARCセンター長(左)と藤井CROSS東海センター長


講演をされる C.Zhang CIAE副理事長
CIAEのC. Zhang副理事長は中性子産業利用担当ということもあり、一行はJ-PARC、JRR-3の産業利用への係わり方に大変興味を持たれており、別途設けられたフリーディスカッションでは具体的な実験例や、課題申請などの仕組み、年間の利用者数やどのような分野での利用が行われているかなど、会話が途切れることなく白熱した情報交換が行われました。

一方、中国側から建設を終了したCARR研究炉が3月にフルパワー(60MW)に達した旨の報告がありました。実験設備は着々と準備されており約1年後にユーザー運転が始まる予定とのことです。

ディスカッションの様子

午後に行われたJ-PARC/MLFのビームライン、JRR-3の見学では現場の研究者からビームラインや装置の説明を受けられ大いに関心を持たれたご様子でした。


J-PARC/MLF、JRR-3の見学

2日目は産業利用とトライアルユースに特化して半日のミーティングを行い、茨城県のビームラインで行っている産業利用の実績(林・森井両氏)、RADAが実施してきたトライアルユース(石井氏)、CROSSが今年度後期から開始するトライアルユースについて情報交換を行いました。

ディスカッションの様子
D.Chen氏(左)、Y.Liu氏(右)

この日はCIAE一行とJAEAやKEKで現在研究をされている9名の中国の若手研究者のみの昼食会が催され、日本で研究を行っている若手研究者との交流も図られていました。

CIAE訪問団とIQBRCのエントランスにて