活発な意見交換でユーザーコミュニティを発展

2018.11.07

活発な意見交換でユーザーコミュニティを発展
– USER GROUP MEETING ON MLF SPECTROMETERS DIRECTION 2018 報告-

写真提供:J-PARCセンター

2018年10月11日にいばらき量子ビーム研究センター 2階多目的ホールにてUser Group Meeting on MLF Spectrometers DIRECTION 2018 が開催され、54人の参加がありました。今回のユーザーグループミーティングでは、ユーザーと装置担当者間の意見交換が活発に交わされたことに加え、ユーザー間でも新しい研究手法や装置の使用方法に関する交流が見られました。

本ミーティングは装置側とユーザー側がより密接に議論を交わすことを目的とし、各装置の特色や新しい手法を活かしたサイエンスの発表、各装置の最新の整備状況の報告に加え、特定のテーマに絞ったセッションやポスターセッションも設けました。

益田隆嗣氏(写真提供:J-PARCセンター)

長田裕也氏

川北至信氏

サイエンスセッションでは、装置横断的な研究を進めてきた益田隆嗣氏(東京大学 物性研究所)、電子相関の評価という新しい中性子散乱の使い方を紹介した村井直樹氏(J-PARC)、ソフトマテリアル分野で中性子を用いる先導的研究を進めている長田裕也氏(京都大学大学院・工学研究科)、MLFで開発されている新しい時空相関解析を紹介した川北至信氏(J-PARC)など、MLFの分光器の新しい使い方を進めている研究者からの研究が紹介されました。

続いての装置セッションでは、装置状況や研究のトレンドなどに加えて偽ピーク情報などのユーザーに直接有用な情報が各装置から発表されました。午後の試料環境に関する特別セッションでは、ユーザーの実験に直結する試料環境に関しての発表が行われ、活発な議論がありました。また、最後のポスターセッションでは、ユーザーと施設側の装置担当者が、ゆっくりと時間をとって議論することができました。今後も、このような交流を通じて、ユーザーコミュニティの形成と発展を促していきたいと思います。

このユーザーグループミーティングは、J-PARCセンター MLF、高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所、CROSS 中性子科学センターが主催しました。