センター長挨拶

センター長挨拶

2021年4月1日、一般財団法人 総合科学研究機構(CROSS)中性子科学センターは、特定中性子線施設の登録施設利用促進機関の第三期を始動しました。2011年4月、ほぼゼロからスタートした第一期、ようやく体制が整い本格的な支援業務・選定業務に邁進した第二期を経ての出発です。2020年度は、利用支援業務では緊急事態宣言によるMLFの運転停止、ユーザーの立ち入り制限、代行実験など、選定業務では2020B+2021Aの合体課題募集など、新型コロナウィルスに振り回された年でしたが、第三期の初年度にあたり、センター職員一同、初心に返り、登録施設利用促進機関業務に邁進する気持ちを新たにしました。この機に、いくつかご報告、ご紹介したいことがあります。

まず第一に、4月1日に全体会議として「令和3年度 活動報告」というZoom会議を開き、各部課長が活動計画を紹介しました。MLF利用運転中にもかかわらず、全職員65名の8割以上の参加がありました。この活動方針表明によってセンターは明確な目標に向かって新たな船出をしました。そのとき掲げたスローガンは、以下の5項目です。
 1.組織間連携の促進による新規利用者獲得・新規利用分野への展開。
 2.1MW大強度中性子ビームの有効利用、ビームタイム利用効率の向上。
 3.新規成果指標の導入、優れた成果の迅速な発信。
 4.世界トップレベルの量子ビーム施設へ、世界中の研究者を施設へ。
 5.中性子科学の発展に貢献する人材の育成。
これらの目標の達成のむこうには、トップレベルの国際研究拠点としてのMLFが見えてくると確信しています。

第二には、中性子科学センターが3人の新人メンバーを迎えたことです。いずれも20歳代で、これはCROSS始まって以来のことで、CROSSが社会的にも認知されてきていることを示しています。CROSSの未来を担う彼らの活躍が楽しみです。

第三としては、中性子科学センターの独自事業として、機能性高分子コンソーシアムの推進をしていることが挙げられます。今年度はそのとりまとめの年です。中性子利用の新しい利用形態の実証例として、その評価が楽しみです。また、リモート機能をもつ高性能物理特性測定システムが近く導入されることが決まっており、MLF利用支援機関としての機能をさらに高めていきます。

第四に、日本原子力研究開発機構(JAEA)の研究用原子炉JRR-3の利用運転が今年半ばに始まり、中性子利用地図も大きく変わることです。中性子科学センターとしては、パルス中性子利用のみならず定常中性子利用も視野に入れ、大局的な見地から利用相談や実験支援を通じて中性子利用推進をおこなっていきます。 まだまだコロナ禍の行方はわからない中での第三期のはじまりですが、中性子科学センターは、心機一転、登録施設利用促進機関を推進していきますので、ユーザーならびにコミュニティを始め広く皆様のご理解とご支援をよろしくお願いします。

Shibayama Mitsuhiro

令和3年4月
一般財団法人総合科学研究機構
中性子科学センター長 柴山 充弘